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「あっ! こ、耕平さん、早かったですね」
 耕平がふうふう言いながら、ぶら下がり健康器を抱えて戻ってきたとき、丸山はちゃっかり、アンナに挿入していた。後ろ手に括られたまま、バックから入れられたアンナは、恍惚とした表情で、丸山にされるがままになっている。時々、あっ、あっ、と、切なげな声を上げる。
 全く、今日のアンナは、いつもとは別人だった。こんな儚げな、頼りなげなアンナを見たのは初めてだ。
 いや、そんなことはどうでもいい。耕平は、むっとした顔で丸山を睨んだ。
「おい、尻を叩けと言ったが、突っ込んでいいとは言ってねえぞ」
「あ、いや、泣いて許しを乞うアンナを見ているうちに、つい興奮してきてしまいまして」
「人が汗だくになって吊す段取り付けてる時に、いいご身分だな、おい?」
「いや、あの、つい懐かしくて……、すみません」
「ゴムは付けてるんだろうな」
「へ? ゴム?」
「アンナはうちのドル箱なんだよ。妊娠させてみろ、ただじゃすまねえぞ」
「あ、出る前に、抜きます」
 耕平と丸山の間が抜けた会話の間にも、アンナは、あんっ、とか、はあっ、とか、悩ましい声を出しながら身悶えている。
 そんなアンナの髪を掴んで、耕平はぐっと上に引き上げる。
「あっ、ああんっ!」
「随分感じ出してるじゃないか、アンナ。そんなに、気持ちいいのか?」
「だめ、もう、やめて。お願い」
「待ってろよ。今から、吊してやるからな」
「い、いやあっ!」
 耕平の言葉に、アンナが激しく反応する。切羽詰まった声を上げ、頭を激しく振りたくる。
 構わず耕平は、ぶら下がり健康器をアンナの上に持って来くると、縛めに縄を継いでぐいと引く。
「ああっ!」
 アンナの上半身がぐっと浮く。アンナの動きが止まる。耕平が、さらにぐぐっと縄を引く。合わせて丸山も、立ち上がる。アンナは、つま先立ちで腰を突き出し、男に貫かれた格好になる。
「い、いたたたたたたた!」
 丸山が悲鳴を上げる。アンナは自分から上半身を倒し、両足を持ち上げようとしている。どうやら、完全に吊り上げられる形でないと満足できないらしい。
 だが、そうなると、アンナの体重の可成りの部分が丸山のペニスで支えられることになる。
「こ、耕平さん、痛い! な、なんとかして下さいよ」
「仕方ないなあ」
「あっ! あっ! だ、駄目ぇ!」
 耕平は、アンナの右脚を曲げさせると、さっと縄掛けして吊り上げてしまう。これで、体重を支える点が一つ増えたのだが、不安定な姿勢を強いられたアンナは悲鳴を上げた。
「い、いや! こ、恐い!」
 続いて、左脚も畳んで吊ってしまう。さすがにこんな雁字搦めの状態で吊られるのは初めてと見えて、アンナは本気で狼狽えている。
「うっ! ああああっ、ぐ、ぐうっ!」
 完全に吊られたアンナの股間を、丸山が突いた。突かれた勢いでアンナの体が鐘木しゅもくのように揺れる。揺れて戻ってきたところに合わせて、丸山がまた突くのだ。
「ぐっ! あ、あああっ ぐっ! い、いや、ぐっ! ぐぐっ! あはっ! ああああっ、い、いやあ!」
 突かれて揺れる、揺れて突かれる、また、突かれて……。それを繰り返すうちに、アンナはどんどん追い詰められていく。股間の刺激と、ふわっと体が揺れる浮遊感の繰り返しが、一層スリリングな刺激になっているようだった。
 ならば、自分もスリリングな刺激を与えてやろうということで、耕平はアンナの下に潜り込んだ。
「ああああっ!」
 アンナは悲鳴を上げた。耕平は下から、無防備に揺れるアンナのクリトリスにピンク・ローターを押し当てたのだ。浮遊感と突き上げられる刺激の波状攻撃に併せて、ローターの強烈な感覚がアンナを襲う。アンナは、全身を揺り動かして逃げようとする。
 だが、逃げられない。アンナは全身をぶるぶる震わせながら絶叫し続ける。アクメが近づいているのが、傍目にも分かる。
「ああああっ! す、すごい。すごい。す、すごおおおい!」
「いけっ、アンナ! いってしまえ!」
「ああっ! い、いくうっ! ほ、本当にいっちゃううっ!」
「おうっ! 本気でいけっ! 俺が見届けてやるっ! おおっ、汁が垂れてきた! アンナ、お前のあそこから汁が垂れてきたぞっ! いけっ! いけっ! いけえっ!」
「ああっ! あはあああっ!」
 アンナの全身にいきみが入り、がくがくがくと激しく震えた。今まで見せたことのない、それでいていかにもアンナらしい、ダイナミックなクライマックスだった。
「うっ、ううううっ!」
「あっ! この馬鹿っ!」
 アンナのエクスタシーに合わせて丸山が中出ししようとしていることに気付いた耕平は、慌てて丸山を蹴り倒した。結合部がすぽんと抜けて丸山が仰向けにひっくり返ると、空を仰ぐようにして勃起しっぱなしの丸山のペニスから熱い白いスペルマが勢いよく発射され、そして綺麗に丸山の顔を直撃した。
「うわっ、き、汚い! ぺっ、ぺっ、ぺっ!」
「馬鹿野郎! 中で出すなと言っただろう!」
「あ、ご、ごめんなさい」
 二人の馬鹿馬鹿しいやりとりを聞いている様子もなく、吊されたままのアンナの体は、いつまでも痙攣し続けていた。
 アンナの顔には、余韻を楽しんでいるかのような恍惚とした表情が浮かんでいた。

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