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 その日、耕平は奈々美ちゃんを自分の部屋に招いた。
 勿論、二人切りではない。 この作戦に、啓二の存在は欠かせない。もう一人、悪仲間の恭子も呼んである。
 言うまでもないことだが、啓二にも恭子にも、今日の作戦の概要を伝えてある。知らないのは、奈々美ちゃん一人である。
 最初は普通に、酒を飲み始めた。四人で楽しく飲み、騒ぎ、そして笑う。奈々美ちゃんも打ち解けて、随分楽しそうだ。
 そこで、耕平が目配せをする。啓二が小さく頷く。
 そして啓二は、突然上半身に着ていた服を脱ぎ出す。
「あああ、熱いなあ。熱い、熱い」
 あっと言う間に、啓二は半身裸になる。若い頃からスポーツで鍛えたという体には贅肉一つ無く、腹が綺麗に六つに割れている。
 奈々美ちゃんは、はっと息を呑み、俯いてしまった。急に態度が硬くなり、何も話さなくなってしまった。
「奈々美ちゃん、どうしたの? もっと飲みなよ」
「はい。」
 話しかけていく耕平に対する返事も、硬い。明らかに奈々美ちゃんは、啓二の裸を意識していた。
 内心、啓二の腕に抱き締められる瞬間を想像したりしているんだ。それは健康な成人女性として、決して恥ずかしいことではない。自然なことだ。
 だが、奈々美ちゃんはその感情を素直に出せない。他のAV女優だったら、嬌声を上げながら啓二の体に触れたり、抱き付いたりしているところだ。
(まあ、そういう初々しさが、奈々美ちゃんの魅力だな)
 AVビデオに何本も出演しながら、根元のところでセックスに対する羞恥心を捨て去ることができない。そこが、奈々美ちゃんの魅力なのだと、耕平はそう思っている。
 今回は、そんな奈々美ちゃんの初々しさを逆手に取った作戦なのだが。
「恭子、縛るぞ」
「ええ? 縛るの? いやあん」
 恭子はことさら、品を作ってみせる。耕平は構わず恭子をパンティ一枚の裸に剥き、縛り上げていく。
「あれ? 突然何初めたんですか? 本当に耕平さん、縄好きなんだから」
 そう言いながら寄ってきた啓二は、縛られて身動きできなくなった恭子のお乳を揉んだり吸ったりし始めた。
「ああ、ああん」
 恭子が悩ましげな声を上げて悶える。それに触発されたように、啓二はますます熱心に恭子のお乳にむしゃぶりついていく。 
 全ては、耕平の書いたシナリオ通りの展開だった。
 恭子ちゃんの顔が歪む。内心悪からず思っている男が他の女とじゃれ合っている姿を見せ付けられて、嫉妬しているのだ。
 その表情を確認して、耕平はそっと立ち上がった。
 奈々美ちゃんという女の子は、こういうところでも控え目だ。自分の嫉妬心に人が気が付くことを極端に怖れる。
「私、そろそろ帰らないと」
 もし放っておけば、奈々美ちゃんはきっとそう言って帰ってしまうに違いない。自分の焼き餅に気付かれないうちに、その場を立ち去ろうとするのだ。
 そうなる前に、最後の作戦に移らなくては。
「え? な、なんですか?」
 自分の後ろに立った耕平が自分の服を脱がせようとし始めたことに戸惑い、奈々美ちゃんは声を上げた。
「いやね。恭子だけじゃつまらないから、奈々美ちゃんも縛らせてもらおうと思って」
「ええ? そ、そんな……」
「うわあ、今度は奈々美ちゃんか。僕も手伝いますよ」
 驚いて抵抗しようとする奈々美ちゃんに、啓二が近付いていく。そして耕平と一緒に、奈々美ちゃんの服を脱がせ始める。
 奈々美ちゃんの抵抗が緩んだ。
 さっきまでの恭子と啓二のじゃれ合いが、奈々美ちゃんの抵抗を封じてしまっている。さっきまで感じていた嫉妬心が、期待感に変わる。
 服を脱がされながら、奈々美ちゃんの乳首が硬くなり始めているのを、耕平は素早く見て取った。
 きっと奈々美ちゃんの頭の中で、自分の乳首を啓二に揉まれているところを、吸われているところを、想像しているに違い無い。
 抵抗して突っ張った手が、啓二の裸の胸に触れる。奈々美ちゃんは恥ずかしそうに顔を赤らめ、手を引っ込めてしまう。
 その瞬間を耕平は見逃さない。あっという間に、奈々美ちゃんは生まれたままの裸にされてしまった。
 そして耕平は、奈々美ちゃんの両腕を背中に捩じ上げる。
「あああっ! だ、駄目!」
 悲鳴を上げながら、奈々美ちゃんはほとんど無抵抗で耕平の縄を受けている。すっかり、耕平の作戦に乗せられている様子だった。
 動けなくなった奈々美ちゃんの胸に、啓二が口付けをする。うっ、とくぐもった声を上げて、奈々美ちゃんが悶える。
(やった!)
 啓二に乳首を吸われて力を抜いてしまった奈々美ちゃんを見て、耕平は作戦の成功を確信した。

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