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 女忍者が一人、辺りの様子を窺いながら進んでいく。濡れ紙使いの咲である。
 昨夜から、八重が帰ってこない。何か変事があったのだろうと、くノ一たちは寺の周囲の探索を始めた。
 操り細工の市は、妙徳尼の命を受けて信貴山に飛んでいる。残りの三人はそれぞれに三方に散って、それぞれに様子を探っている。
 もし市も居たとしたら、女忍者たちは二人一組で行動していただろう。残った人数が三人であったことは、軍兵衛たちにとって幸運だった。
 突然、咲の顔が驚きで引き攣った。目の前の立木に、全裸の首無し死体が吊り下げられていたのである。
「八重!」
 顔も分からないが、咲は反射的にそれが八重の死体であることを悟った。驚いて駆け寄ると、八重の首は、木の根方の近くに転がされていた。
 首を抱き上げ、咲はそれを愛おし気に抱き締める。
「八重。いったい、誰がこんなことを……」
 その時、八重の髪を掻き抱いていた咲の指を、何かがちくりと刺した。咲は八重の首を投げ出し、後ろに飛び跳ねる。
 咲の指に、針が刺さっていた。針はどうやら、八重の髪の毛の中に仕込んであったらしい。
 慌てて咲は、針を抜き去る。指を口に含んで、強く吸った。これが忍者の仕込んだ罠だとしたら、当然針の先に毒が塗ってあると考えなければならない。指先を押さえて血を絞り取っては、懐紙でその血を拭い去る。
「もう遅いわ、くノ一」
 軍兵衛の声に、咲が飛び去る。
「誰じゃ!」
 少し離れた木陰から、軍兵衛とお清が現れてくる。
「儂らは、あの寺に用のある者じゃ。どうやら、あの寺に近付くには、お前たちを倒してゆかねばならぬらしい。気の毒だが、命をもらうぞ」
「ちっ!」
 咲は、仕込んでいた濡れ紙を二人に向かって投げ付けてくる。紙は正確に、二人の口元を狙ってくる。
 だが、軍兵衛もお清も、咲の得意技は先刻承知だった。間一髪の間合で濡れ紙を避けると、咲に向かって斬りかかっていく。
「あっ!」
 よけたところで、足が縺れた。咲は無様にひっくり返った。
「こ、これは」
 体の力が萎え始めている。乳首が固くなって、着物の裏に擦れる。股間がまるで、火に炙られているように熱くなってくる。
「驚いたか。さっきの針に仕込んであったのは、惚れ薬じゃ。もうすぐお前は、あられも無い姿で悶え始める」
 そう言いながら、軍兵衛は、咲に近付いていく。
 薬のせいで身動き取れなくなったと思った咲が、突然濡れ紙を投げつけてきた。至近距離からの攻撃に、軍兵衛は慌てて身を避けた。 
「ぐうっ!」
 軍兵衛の避けた紙が、お清の鼻口を塞いだ。息の詰まったお清は、苦しそうに身を捩り始めた。
「死ね!」
 まだこれほどの力が残っていたのかと驚くほどの勢いで、咲はお清に飛び掛っていこうとする。間に割って入った軍兵衛は、受け身の取れない体勢のまま、咲を地面の上に投げつけた。
「ぐうっ!」
 一瞬、息が詰まって動けない咲の懐に手を突っ込むと、軍兵衛は咲の武器である濡れ紙で咲の鼻口を塞ぐ。肺の機能が戻ってきた後も息の吸えない咲は、苦しそうに地面の上を転げ回った。そして、懐の小柄を口の中に突っ込む。濡れ紙の真ん中に穴が開く。不思議なことに、穴が開いたとたん、濡れ紙は咲の顔の上からはらりと落ちた。
 すかさず軍兵衛は咲の両腕を背中に回し、縛り上げる。縛りながら、まだ悶え苦しんでいるお清に声を掛けた。
「見たか、お清! このくノ一のした通りにせよ! 刀で紙に穴を開けるのじゃ!」
 お清も、口の中に小柄を突っ込む。お清の鼻口を塞いでいた紙が、はらりと落ちる。
 咲の両腕を縛り上げた後、軍兵衛は咲の口を猿轡で塞いだ。そして、咲の忍び装束を剥いで、下半身を剥き出しにした。
「ぐううっ!」
 恥ずかしい場所を剥き出しにされ、咲が呻く。咲の女陰は、媚薬に嬲られてすでにびっしょりと濡れている。
 その濡れそぼった女陰に、軍兵衛は魔羅を突き刺した。
「ぐふううっ!」
 咲は全身の力で抵抗し、軍兵衛から逃げようと藻掻く。後ろ手に括られた両手を、握り締めたり開いたりしている。
 だが、やがて咲の目がとろんと濡れてくる。猿轡の下から洩れてくる声が、切なく甘えた声に変わってくる。
「うんっ、うんっ、うんっ、うんっ」
 咲の腰が、自然に動き始める。軍兵衛の魔羅を恋い慕うように、咲は自分の腰を軍兵衛の腰にぶつけ始める。



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