はあっ、はあっ、
美照尼は全身に玉を汗を結びながら、痺れるような吐息を洩らし続けている。
美照尼は全裸にされ、四つん這いの形で跪かされている。その体に、これまた全裸の女忍者たちが取り付いている。くノ一たちは、思い思いのやり方で美照尼の体を責め立てる。
あるくノ一は、もう一人のくノ一と一対になって、片手で美照尼の内腿を撫でる。もう一方の手で美照尼の乳房をやわやわと揉む。
あるくノ一は、前から美照尼の唇を襲う。彼女は美照尼の耳の中に息を吹き掛けたり、首筋の辺りに唇を這わせたりと、美照尼の首から上の敏感な場所を次々に刺激していく。
お清は美照尼の股間を集中的に責めている。膣の中に指を差し入れ、陰核の頭をもう一方の手の指先で擽り、お尻の穴の入り口を舌先で舐め回している。
美照尼のお腹の下には真砂が潜り込んでいる。妙徳尼たちに熟れた女の情欲を開発されてしまった真砂は、股間の陰毛を美照尼の膝に擦り付けながら、両手で美照尼の脇腹、腋壷、二の腕の裏などを丹念に撫で回しながら、大声で喘ぎ続けている。
「ああああっ! 紗江様! 気持ち好い! 気持ち好いです!」
「お願い、真砂。もう、もう黙っていて」
美照尼が哀願する。股間に塗り込められた媚薬も疼く。よってたかって行われている全身への愛撫もたまらない。だが、真砂の喘ぎは、今の美照尼にとって一番辛い責めだった。はしたない声は出すまい、あられもない乱れ方はすまいと必死に頑張っている美照尼にとって、彼女を誘うような真砂の嬌声はひときわ堪えた。
「ああっ! 紗江様! もう、もういきます! ごめんなさい、ああああっ! い、いくぅっ!」
「お願い、真砂。ああ、お願い」
「ああああっ! いく、いくいく、ああああっ! いくぅっ!」
「ああっ」
美照尼の腕の力が萎えてくる。もう、四つん這いの姿勢を保っていることも難しくなってくる。へなへなと腕を折り、頭を床に落としてしまう。お尻だけが高々と、天を向いている。
その首に、真砂がしがみ付いてくる。両腕を美照尼の首に巻き付けて、思い切り抱き締める。
「はあっ」
力いっぱい抱き締められる感触に、思わず美照尼が恍惚となった時、彼女の目の前に別の顔が現れた。
それはさっきまで、美照尼の唇や耳や首筋を責めていたくノ一の顔だった。くノ一は美照尼の目を真っ直ぐ見詰めながら、悪戯っぽく笑った。
そして、美照尼の唇を塞いだ。
真砂に抱き締められたままの美照尼は逃げられない。いや、今の美照尼には逃げる気力も無い。くノ一と唇を合わせながら、美照尼はうっとりと目を閉じた。
「ううんっ! うんっ!」
くノ一の舌が、美照尼の口の中の敏感な場所を愛撫していく。今まで味わったことの無い感触に、美照尼は身を震わせて悶えようとする。
だが、その首根っこを真砂が押さえてしまっている。美照尼は少しも身動きならなかった。
すでに美照尼の背中には、あの透かし彫りがくっきりと浮かび上がっている。美照尼の昂奮が極限まで高められている証拠である。
軍兵衛は少し離れて、その絵図を描き写している。描き写しながら、軍兵衛はお清の背中の文言とそれを頭の中で対照させていた。
大和は軍兵衛の生まれ育った場所である。国の隅々まで知り尽くしている。すでに軍兵衛には、平蜘蛛の茶釜の隠し場所が、ほぼ特定できていた。
「軍兵衛、軍兵衛」
美照尼が呼ぶ。軍兵衛は慌てて、美照尼のそばに走り寄る。
「軍兵衛、突いて。私を、突いて」
言われて軍兵衛、高く突き出された美照尼の股間を見る。そこはすっかり濡れそぼち、愛液が膝の辺りまで垂れてきている。
軍兵衛は迷った。絵図はすでにほぼ描き上がっている。場所の特定も済んでいるし、残りの絵図を描き写す必要はそんなに無かった。
なにより、主命である。これを断るのは非礼であろう。
だが、軍兵衛が決断する前に、お清が後ろを振り返った。その目は怒りに燃えていた。
「軍兵衛様、ここはお清にお任せを」
「え? あ、ああ、分かった」
軍兵衛はお清に圧倒される形で、そう答えた。
銀糸の小暮に嫉妬して斬り殺して以来、お清は変わった。これまで抑圧してきたものを、一気に解放してしまったのかもしれない。一言で言って、嫉妬深くなった。
寺の攻略にくノ一たちを集めた時もそうである。お清は極端に、くノ一たちと軍兵衛の接触を嫌った。誰か一人と軍兵衛が二人きりになることも許さなかった。
そして今。お清はさり気無く、軍兵衛に絵図模写の役割を割り振ってきた。軍兵衛が美照尼の肌に触れずに済む役割を振ってきた。
美照尼の若い肌に嫉妬しているのである。
美照尼自ら軍兵衛の責めを所望された時、あえてお清の制止を無視して、美照尼を抱くこともできた。
だが、軍兵衛はそうしなかった。
振り返ったお清の顔は、怒りに燃えていた。だが、その怒りの顔の下にある、不安げな、頼りなげなもう一つの表情を、軍兵衛は読み取ったのである。
もし今、私の目の前で、軍兵衛様が他の女を抱いたりしたらどうしよう。他の女が軍兵衛様に抱かれて、心地好げに悶え、乱れる様を見せつけられたらどうしよう。
そんな顔をしていた。そんな顔をしているお清の前で、軍兵衛は女を抱くことはできなかった。
だから、お清に任せた。
お清は近くに置いてあった道具箱から、道具を一つ取り出した。
それは男根の形をかたどった張り型だった。表面をびっしりと、肥後芋茎の蔦が巻かれている。女陰に挿入されると、この芋茎から滲み出してくる汁が、女陰の中を刺激し、女を悶え狂わせるのだ。
「失礼!」
お清は美照尼の膣の入り口を指で分けると、張り型を一気に奥まで押し込んだ。
美照尼の体が、大きく反り返る。
「ああああっ!」
今度こそ、美照尼の理性が弾け飛んだ。けもののように野太い声を上げて、美照尼は全身を痙攣させる。
お清は構わず責め続けていく。美照尼の叫び声は、ますます大きくなっていく。腰から太腿に掛けての辺りが、小刻みに震え始める。
美照尼の背中の透かし彫りは、ますます色を深めていった。
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