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ワンズ・ファクトリー 『女優−拘束マニア』湯川えり

 拘束面接 D




 監督の指がえりの乳首をくすぐる。えりは昂奮している自分を笑いで誤魔化そうとするが、誤魔化しきれない。笑いはすぐに途切れて、えりの顔に切なそうな表情が浮かぶ。
「いや」
 えりが劣情に身を任せかけた瞬間、監督はすっと指を引いてしまう。どうしたらよいのか分からない状態で、えりは助けを求めるように監督の目を見詰めた。
「恥ずかしいです」
「もじもじもじもじしちゃうでしょ?」
「うん」
「まさか面接でここまでやるとは思わなかったでしょ」
「思わなかったです」
「うん。ねえ」
 言いながら監督は、ポケットの中に手を突っ込んで、なにやらこっそり探り始める。
「こうやって、ん、なに? あ、ちょっと待って。携帯か? あ、バイブだ」
 そう言いながら監督は、ポケットの中でスイッチを入れて振動させた状態のピンク・ローターを取り出してくる。監督の仕掛けたギャグに、えりは思わず吹き出してしまう。
「なんで、持ってるんですかぁ」
「いや、ブウゥゥッ、て鳴ったから」
 言いながら、監督はピンク・ローターをえりの剥き出しの乳首に近付けていく。
「やだやだ。ああ、やだやだ。やだっ! あああっ!」
 乳首を震わせるピンク・ローターの刺激に、えりは体を縮めて耐えようとする。
「もう逃げられないでしょ?」
 えりは答えることができない。かろうじて頭を縦に振る。
「たまに間違えるんだよ。携帯なったって思ったら」
「おかしいです」
「ええ?」
「ポッケに入ってるの、おかしいです。うんっ!」
何時いつ何時なんどきほら、欲しいって人が現れるか分からないから」
「うんっ! うっ! うっ! うんっ!」
「ほら、もう、こうやって逃げようと思うと、締まってくるよ」
「うんっ! うんっ! うんっ! うんっ!」
「この脚のモジモジが好いねえ」
「ううっ!」
 監督がピンク・ローターをえりの胸から外す。許してやろうというのではない。次の段階の責めに移ろうというのだ。
「やっぱり恥ずかしい?」
「……恥ずかしい」
「ねえ、撮影ですよと準備されると、あのう、あ、そうかという心構えができるじゃない。いきなりやられると、恥ずかしい?」 
「……恥ずかしい」
「まあ、あの、ほら、ね? その、恥ずかしさがこう、どれくらい出るかってのを見ておかなくちゃいけないからさ」
 新しい縄を解きながら、監督が立ち上がる。
「よいしょ。ちょっと待ってね」
「え? まだ縛るんですか?」
「いや、まだまだ基本基本」
 えりは小さな声でそっと、うそっ、と呟いた。

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