ホットエンターティメント
『オープンカーでスカートの切れ目から電動マッサージ器を突っ込んでイタズラするのが最高』
宝生瑠璃 B
瑠璃と瑠璃の相手をする男優が、ホテルから街に出て行く。長身の男優は白い野球帽にサングラス。上半身はタンクトップのシャツで、日焼けして黒い逆三角形の引き締まった体を覗かせている。黒いジーンズのパンツの腰の上辺りにグレイの上着を括り付けているところは、いかにも業界人という雰囲気である。
瑠璃は、赤いビキニの上から黄色いシャツを着ている。シャツの前は大きく開いていて、腰の辺りで裾を括って辛うじて止めているが、お臍の辺りは丸出しになっている。
下半身のホットパンツはスタジオで着せられていたものだ。ポケットというポケットには全て穴が開いていて、どこから手を入れても瑠璃の下半身に手を触れることができる。
言うまでも無くホットパンツの下はノーパンで、何も身に着けていない。
いかにもオフィス街という雰囲気の町並みである。広い道路を何台もの車が行き交い、歩道の横には高層のオフィスビルが並んでいる。通行人たちは男も女も、忙しそうに早足で歩いていく。
瑠璃と男優の所在無げな様子が、この街の雰囲気からはひどく浮き上がっている。
男優は、瑠璃の首の辺りに軽く手を回し添えた状態で話し掛けてくる。
「普段からやっぱり、こういう格好してるんでしょ?」
「うん、よくする」
「しょっちゅう?」
「しょっちゅうしてる」
「ああ、ここ跨いで」
「あ、はあい」
二人は、歩道と道路を隔てている鎖を跨いで道路に出る。道沿いに、赤いオープン・カーが停めてある。瑠璃と男優はその赤いオープン・カーに近付いていく。二人の隣りを、車が走り抜けていく。
「超、ここ、危なくない?」
「大丈夫」
男優はオープン・カーのドアを開けて、瑠璃に道を開ける。
「はい」
「はあい」
ドアを閉めると、男優は運転席の方に回り込んでいく。瑠璃は車の中から周りを見回す。
スポーツタイプの車の車高は、思ったよりも低い。通り過ぎる車の中からも、歩道を行く通行人の目からも、簡単に中を覗かれてしまう。
こんな場所で、本当に撮影をするのだろうか? 瑠璃はさすがにドキドキしてくる。
だが、瑠璃の座席の前には、ハンディカメラが瑠璃の方を向いて固定されている。一台前の車の後部座席からも、カメラマンの回すカメラが瑠璃の方を向いている。
本当に、この場所で撮影なんかするんだ。マジで?
さすがに瑠璃は、半信半疑の気分だ。
運転席に乗り込んできた男優が、バタンと音を立ててドアを閉める。
「さてと。じゃあね。ここで何をやるかと申しますと」
「はい」
「ね?」
そしてゆっくりと、瑠璃の下半身に手を伸ばしてくる。男優の手は、いきなり瑠璃のホットスポットに触ってくる。瑠璃は思わず腰をくねらせる。
「ふふふっ」
思わず閉じてくる瑠璃の脚を、男優の手がまた、開かせる。
「駄目駄目」
「恥ずかしい」
本当に、恥ずかしい。これはAV撮影だと割り切っているスタッフの中での行為ではないのだ。普通に生活をしている、普通の人たちが通り過ぎながら、瑠璃の様子を盗み見ている。それは、想像以上の強烈な刺激だった。
構わず男優は、ホットパンツの股間を撫でさする。瑠璃は、男優に開かされた状態で両脚を開いたまま、その刺激にじっと耐えている。傍目に見ても、瑠璃の体に力が入っているのが分かる。
「あ、お巡りさん見てる」
「嘘。マジで?」
「マジで」
「ははは、普通に居る」
「え?」
「何か、普通に居る」
どうすれば良いか分からない様子で、瑠璃は照れ笑いをしながら顔を背ける。男優はいったん手を引っ込めるが、今度はポケットの中に手を突っ込んできて、直接瑠璃のクリや膣に触ってくる。男優の手に押されてタンクトップの生地がずれて、瑠璃の陰毛の茂みが顔を覗かせる。
「どういう人がタイプなの?」
「え? 何か、Sっぽい人」
街中での羞恥プレイに曝されながら、瑠璃はそう答えた。
「Sっぽい人?」
「うん」
「なんでSっぽい人が好きなの?」
「え? なんか、命令されたりとかするのが、好き」
衆人環視の状態で股間に悪戯されていることに昂奮したのか、自分の性癖を告白させられていることに昂奮したのか、瑠璃の体がピクッ、ピクッ、と痙攣し始める。愛想笑いが消えて、両目が閉じてしまう。
「命令されるのが好きなの?」
「好き」
「ノーパン、ノーブラで、ミニスカートで来いとか?」
「うん、言われたことある」
「その時はどうだった?」
「やっぱ、昂奮、した」
瑠璃は片手を車体に添えて、縋り付くようにしている。もう、何かに掴まっていなければ自分を保てないような状態になり始めているのだ。
「色んな人に見られちゃった?」
瑠璃は車に縋り付いていた手を離し、両手で胸を抱いた。瑠璃の体に息みが入る。
「んん、分かんない。でも何か、すごく恥ずかしかった」
「恥ずかしかった?」
「うん」
男優の手の動きが、だんだん大きくなっていく。瑠璃は、はあっ、と息を呑む。そして、照れたように笑ってみせる。
「なんか、恥ずかしい」
「みんなに見られてるよ」
「……うん」
瑠璃は顔を隠すように、片手を頭に添える。もう片方の手を膝に置いたのは、指を膣の中に突っ込みたくなってきたのかもしれない。
瑠璃の体が、ピクッ、と大きく痙攣する。
「ううんっ!」
「体がピクピクしているよ」
「……うん」
ようやく男優は、瑠璃の股間から手を離した。オープン・カーの遙か後方の歩行者信号が青になって、人波がどっと吐き出されてくる。瑠璃は照れ臭そうに、男優の顔を見つめる。
「俺の目、Sになってるだろ?」
「うん」
最後の会話は、俺、素敵だろ? うん、素敵という意味だ。
男優は心中北叟笑む。期待通り、瑠璃が本性を現してきたからである。
室内の撮影の段階から、男優はこの女はマゾだと気付いていた。世間一般でマゾというと大人しくて従順な女性と思われがちだが、現実のマゾは、えてしてこういう、反抗的でひねくれたタイプが多いのである。
だから、室内の撮影での瑠璃の監督を馬鹿にしたような生意気な態度を見て、こいつはきっとかなりのマゾ女だと踏んでいたのである。
案の定、瑠璃は、早くもその性癖を露わにし始めた。この調子なら、もっともっといやらしい本性を曝け出させてやれそうだ。
男優は、心の中で舌舐めずりをしながら、目の前の獲物を眺めていた。
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